精神年齢考

精神年齢の高い低い。この一見して一元的に思えるし、それが用いられる場面で、さもそれが一元的であるものとされがちな語。しかし、そうではないと思うし、そのことに対して苛立ちを覚えてしまう。
僕は昔から精神年齢の高さと低さを持つ子供だった。部分というより、何かある場面に遭遇したときに、高くいられたり、めちゃめちゃ低くなったりするのだ。何本か温度計を持っているイメージ。それらの、それぞれを、それぞれの場面に当てはめるイメージ。それぞれの温度計は目盛りの位置が違っているみたいな。うまく形容できないし、この比喩がベストではないと思うけれど。そんな感じ。

今では昔目盛りが低かったのに高くなった温度計もある。しかし、依然としてめちゃめちゃ目盛りが低いままの温度計も確実に存在していて、頻繁にそれを出さないといけないわけじゃないけど、それを出さざるを得ない局面に遭遇したときに、圧倒的に沸点が低いこの温度計が、露呈してしまうのだ。