2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

精神年齢考

精神年齢の高い低い。この一見して一元的に思えるし、それが用いられる場面で、さもそれが一元的であるものとされがちな語。しかし、そうではないと思うし、そのことに対して苛立ちを覚えてしまう。 僕は昔から精神年齢の高さと低さを持つ子供だった。部分と…

「イエ」関係のしがらみ

非建設的なイエ関係のしがらみから、昔からある程度自由だったし気がする。中学入学くらいからどんどんその度合いは強くなり、高校卒業と同時に完全になったのは父親に感謝している。それが客観的に見て絶対的に幸せなことかどうかはわからないけど、少なく…

読書について

背伸びして身の丈に合わない硬い文体の本を頑張って読むことについて。挫折したらまだ良い。たとえば僕は小6の時に暗夜行路でとても嫌な気持ちになった。そのおかげで王様ゲームすら楽しめる精神だった。しかし、曲がりなりにも読み終えてしまうと大変だ。後…

亜鉛の呪縛

最近すっかり射精した後は「スーパービール酵母Z 亜鉛&マカ 黒にんにく」とかいうやつを15粒飲まないと気が済まない体になってしまった。効果があるのかわからない。ないわけではないだろう。しかし体感としてはほとんどないと思う。おまじないみたいなもん…

傘(四)

講習が終わりいよいよ帰ることとなる。講習最終日。本当に彼と今生の別れになるかもしれない。彼がこの予備校で属しているのは東大の理系を目指すコースだ。志望大学は文理が違うといえど同じだ。共に合格すれば同じキャンパスに通うことになるけれど、受験…

傘(三)

彼のノートを見せて欲しい、という要請は当然ながら快諾した。しかし、写真にでも撮れば……くらいのことしか言えなかった。彼と言葉を交わして関西風のイントネーションを感じた。僕も関西出身であるため親近感がわいた。さらに彼が講習に遅刻した理由は寝坊…

傘(二)

その日は軽く雨が降っていた。予備校に入ろうとした時、綺麗な女性が、上着を頭で抑えて雨を凌ぎながら出てきた。きっとコンビニにでも行くつもりだったのだろう。幸い僕は傘を持っていた。予備校という屋根のある場所に入るわけだから傘はしばらく要らない…

傘(一)

それは2019年7月にあった、ある予備校の夏期講習の四日目のことだった。四日間連続の講座だ。英語の講座だった。そして、その最終日がその日だったというわけだ。両隣の人間は毎日同じだ。 かといって、普通、言葉を交わすことはほとんどない。 予備校の教室…